2024年度 事業方針

北海道支部は、2001年4月(31番目の支部)として設立され、111名の会員・家族とともに互いにに寄り添い、励まし合いながら会員の皆様との連帯を深め、そして広い北海道に住む患者さんおよびご家族の皆様が安心し希望を持って生活していけるようにと願って、山田支部長のもと役員一同も初心に帰って次の活動してまいります。


◎災害への啓蒙活動

最大震度7を観測した能登半島地震の発生から約五か月が経ちました。改めて亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに被害にあわれた方にお見舞い申し上げます。

新しい年を迎えた日の夕刻、能登半島地震が発生し津波にも襲われました。この地震で多くの家屋が倒壊し亡くなられた方は230名を超え、そして避難された方が数万人になりました。2018年9月、北海道においても「胆振東部地震」を経験し、道内一円でブラックアウトに襲われ、この時は人工呼吸器を装着されている方がバッテリーの充電に大変苦慮したことがあります。

災害はいつどこで発生するのか誰にも分かりません。そのため、私たちは大地震を含めた災害を想定して普段から備える必要があります。災害で停電が長引けば、人工呼吸器を使われている方は、電気の確保が必須になります。その際は、安定的に電気が確保できる医療機関に避難をするか、地域の電気が確保できる福祉避難所に避難するか、自宅の安全が確保されていて、ご自身が発電機を所有されておられるのであれば、ご自宅で待機される方もいらっしゃると思います。

北海道支部においても啓蒙活動で災害に対処する「備えの必要性」を伝えて参ります。


◎会員増に向けての活動

北海道支部の会員数は約100名で特定医療費受給者数に対して入会率は14.1%です。

残念ながら全国平均の15.2%を下回っています。

ALSに関する情報はITの進歩により手軽に得られるようになり、また、保健所始め介護事業関係者のご尽力により取り巻く環境は日々格段に充実したものになりつつありますが、患者・家族の連携を深めるため会員増に向けて活動します。


◎ALS相談・交流会「絆サロン」の開催

北海道支部の重要な活動の一つである「絆サロン」はALSの相談・交流会として定着してきており、対面で相談できる場であり、必要、大切さを痛感しております。

特に初期段階の患者には不安しかありません。先々において充実した療養生活が送れるようにと、患者さんご家族さんに寄り添って共に考えていきたいと思います。


◎「介護職員等によるたんの吸引等の実施のための研修(特定の者)」の開催

この研修は第3号研修と言われて、介護事業所のヘルパーの方が担当する患者のたんの吸引等に必要な研修です。

札幌市においては入居可能な介護施設も増加して参りましたが、色々と入居条件があり、また、入居後においても患者本人およびご家族の方が思い描いたことと相違があり、在宅療養を希望される患者が見受けられます。

人工呼吸器を装着した患者さんが、安心して在宅生活を営むことが出来ることを願い、2014年からこの研修事業を開始しました。

研修会の開催には他の研修団体との調整も必要ですが、今年も例年通り喀痰等研修第三号基本研修を実施して介護者の育成に努めます。


1.相談活動(講演会・交流会)

・総会時…6月2日(日) 中野玄三氏講演会・交流会の開催
・勉強会…6月1日(土) ファイン・チャット勉強会
・難病連全道集会…8月3日(土) 網走市・オホーツク・文化交流センター
  オンライン併用ハイブリッド開催
・ALS相談会「絆サロン」開催…1月、2月を除く毎月第2木曜日
  時間 13:00~16:30
  会場 かでる2・7 2F ボランティアフロア
・同時開催ZOOMを使用してオンライン相談(予約制)を実施する予定です。

2.広報活動

・機関誌「絆」5月113号、8月114号、11月115号、2月116号の発行
  113号発行から冊子サイズをB5サイズからA4サイズに変更します。
・ホームページの活用による情報発信
・報道機関の取材協力(ALSを広く知らしめる)

3.組織活動

・運営委員会4回(4月、7月、10月、1月)開催
・千歳支会並びに帯広支会活動への支援
・JPA患者会リーダー養成研修会への派遣
・音楽療法「歌の翼隊」の派遣 7月20日(土) 帯広支会交流会で演奏会を実施

4.福祉機器の貸し出し

意思伝達装置およびポータブルスプリングバランサー等の貸し出し

5.日本ALS協会本部、行政、医療機関との連携、要望活動

日本ALS協会本部、行政、医療機関へ、必要に応じて支部および支会としての要望活動、そして北海道難病連等との連携を進めて行きます。
〇難病連各事業への参加・協力
 ・札幌支部チャリティクリスマスパーティ
 ・RDD北海道キャンペーン