支部長ご挨拶

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皆さん、こんにちは。

6月の定期総会で日本ALS協会北海道支部の新支部長に就任した山田洋平でございます。年齢は46歳です。

私は、ALSと生活をするようになり、10年になります。気管切 開術と気管分離術を受けて、人工呼吸器に息をするのを手伝ってもらうようになり、7年になります。

家族は、妻と中学2年生の長女、小学6年生の長男、小学3年生の次女と札幌市内で生活をしております。この10年で、私の身体はほとんど動かなくなりました。私は、ほぼ24時間をヘルパーさんに見てもらっております。介護力に余裕ができた今では、ほとんど毎日出かけています。外出先は、ALS当事者さん宅や、ALS関連が多いですが、私は、三人の子供たちの父親ですので、塾や習い事の送迎は、父親である私の仕事です。週末になれば家族と普通に出かけます。子供たちの学校の行事にも、私は積極的に参加をします。学校の先生たちや、保護者の皆さんは協力的です。

ALSになると、周囲との意思疎通に苦労しますが、私は口文字という手法で、コミュニケーションの問題を克服しました。今では、私に携わるすべてのスタッフが口文字を通して私と会話をしています。 ALSは、進行性の病ゆえに、進行を上回る速度で先回りする必要があります。

口文字の習得も私は、声が出なくなる前から、私は、当時のヘルパーさんたちと練習を始めていました。声を失ってからの口文字の習得は、説明する術が無くなる事が、出来たので進行を先回りして、必死で口文字を習得しました。周囲とコミュニケーションがとることが出来れば、自らの要望を伝えることが出来ます。痒い所をヘルパーに瞬時にヘルパーに伝える事が可能になります。コミュニケーションが、周囲と図れる様になるとストレスレベルが一気に下がります。

ALSは、大変な病ですが、工夫で解決出来る事があります。この10年間で、私はALSの諸先輩方から様々なアドバイスをいただき、その時々の困難を乗り越えて参りました。私は、何の変哲もない普通のおじさんです。しかしながら、私は、行動力は誰にも負けないと自負しております。

私は、北海道内のALS当事者のみなさんとご家族さんのために命をかけて働いて参ります。皆さん、どうぞ、宜しくお願い致します。

日本ALS協会北海道支部 支部長 山田 洋平